国民文化祭:朝倉文化フェスティバル:戦国時代行列

全景

担当者ではなくとも、お客さんの少なさに泣きそうな気分になった今日の朝倉遺跡でのイベントの数々。明らかに関係者の数の方が一般客より多い。来賓の挨拶はもう少し短くしてよと思うが、出し物や企画は充分良いし楽しめるのに。晴れて天気もいい日曜の今日、ここまで観客が少なかったということは、雨が降っていた昨日はホント悲惨な状況だったんじゃないかと思う。

戦国時代行列

火縄銃
行列

火縄銃の轟音から始まった。すごい音だね。実際の戦争はもっとすごかったんだろうな。こうしたものはやはり体験してみないとわからないものだね。

手作り甲冑装着体験

戦国時代をそれなりに趣味としている私は、やはりこれはやっておかなくちゃ駄目でしょう。ということで、兜から草履まで一式を着せてもらいました。ダンボールで出来ているとのことだけど、それなりに重い。当時は、皮や金属でできていたということでもっと重かった。こうしたものを着て走り回るんだから体力いるよな。

唐門前で写真を撮ってもらうサービスもあり至れり尽くせり。

茶会

お茶と名のつくものには行っておかなくちゃいけない私。抹茶とお菓子を戴いた。

朝倉象棋対局・まつり

唐門前広場から少し離れた所で行われているので覗いて来たけど、3人の棋士がサインをしていたよ。

国民文化祭:美術展 書

中国に文化の源があることを感じさせる伝統的な書がずらずらと並んでいるなかで、字が抽象画となっている書がある。これは実に楽しい。すでに字ではないね。画だよね。

墨一色の世界の中で、これはやはりフェニックスプラザのような美術館ですらないホールのようなところで鑑賞するものではないな、と思ったな。茶の湯や、カフェや、レストランや、香などの場に置いて空間を決定づけるのがやはり良いね。

国民文化祭:朝倉文化フェスティバル:薪能

舞台

2005-10-28

能(宝生流)「半蔀」佐野 由於 ほか
狂言(和泉流)「成上り」小笠原 匡 ほか
能(観世流)「山姥」武田 欣司 ほか

Gecko Cafeのオーナーさんが観たがっていたけどお店があるので行けないと言っていた舞台を観てきました。今度あったら羨ましがらせるつもり。

ネットに掲載されているシャトルバスの運行表は不備だね。行ったらすでに行きは終わってる。けれど、私と同じように後から来た人もいて臨時にバスが出る事に。ちらしには時間がより細かく書いてあるのに、ネットにはそこまで掲載されていないんだから。

バスに揺られてすでに眠くなりつつ会場に到着。

半蔀

幽玄である。シテが幻想そのもの。能面と装束と舞とが見事に調和していた。能とはこういうものであったんだ、とはっきりと理解できた。能の凄みを何度目かの鑑賞にしてようやく知ったわけだ。

舞台の背景となっている唐門、その側の木、更に山の木々と、素晴らしい雰囲気に心うたれる。

成上り

狂言は今の日本語に近い言葉なので可笑しさが解る。人の動きが極端に形式化されている。

山姥

「やまんば」という言葉ぐらいしかわからない。

建物の中で観るなら心地よく眠れたと思うのだけど、ますます寒くなってくる。入場のさい渡された記念品の毛布にくるまって耐えた1時間。

国民文化祭・文化対談「絵を語ろう」

養老孟司(医学博士)×中西夏之(美術家)

(2005-10-27)

席は8割がた埋まっていた。

養老さんの最初の話にとりわけ興味をひいた。氏の著作に出てくる話であるとは思うのだが、(私は読んだ事が無いため)なるほどこういう見方・考え方もできるのだな、と思った。「視る」ということに対する考察が解剖学から色即是空まで多方面にわたる観点からなされている。

対して、中西さんの話は氏の絵の描き方と同様に極めて感覚的かつ抽象性に富みに富む。ついてゆけず理解から脱落する人も多いだろう。しかし、おそらく同じ感性の人にはおおいにうなづける話のはずだ。

中西さんのドローイングは徹底して感覚からできていた。論理性はまるで見当らないのだが、それをフラクタルとかの用語で論理づけることはできるかも、とか思ったな。

今回の対談、論理と感性という二極の二人による、大学の講義のような真面目な学究がなされた対談であった。笑いも1回程度しかなかったよ。

以下、二人の発言メモ(発言そのままでは無い)

養老氏

  • 線は脳がつくる
  • 線から描き始めるのは、頭の中の絵を描いている
  • ヴェサリウス
  • 絵を視るのが理屈
  • 自分で描くとものすごく下手
  • 何か造形する能力に欠けている

中西氏

  • 音楽を聴く人を聴くことはできないが、物を視る人を視る事はできる
  • 尾形光琳/紅梅白梅図
  • 視る為の装置があって(理解できる・視る事ができる)
  • 遠隔操作←→直接操作
  • 現代の洞窟=列車の中

国民文化祭・ふくい2005 オープニングパレード

国民文化祭パレード1
国民文化祭パレード2
国民文化祭パレード3
国民文化祭パレード4
国民文化祭パレード5
国民文化祭パレード6
国民文化祭パレード7
国民文化祭パレード8
国民文化祭パレード9
国民文化祭パレード10
国民文化祭パレード11
国民文化祭パレード12

2005-10-22

雨。担当者は天気を恨んだだろうな。パレードをする人も大変だが、見る方も大変だった。合羽を着て約2時間立っていたけど雨が冷たい。観客も少なかった。民舞やマーチングバンド。それなりにいいものもあったけど、間隔が空きすぎているので全体として間延びしたパレードだった。福井県各地の伝統的なお祭りは素朴だけれども興味深かったし、マーチングバンドは心躍る。ホント晴れていたら良かったのにね。

アイデア創出の【強化書】 〜新事業・新分野展開のヒントはこうしてつかめ〜

アイデア発掘セミナー (2005-10-20)
増田紀彦氏(株式会社タンク代表)

今日も自転車で往復。疲れた〜。
以下、増田氏の発言のメモ・概要。発言そのままでは無い。

アイデア

アイデアはちょっとした思いつきでいい。誰でも考えるかもしれない、というのでもいい。レベルが低いなと思うのでもいい。
けれど、たくさん考えましょう。10個、20個、30個、考えましょう。そうするとアイデアの比較検討ができるようになる。

新規事業

「誰に」「何を」「どう」の部分で、全部を新しくしなくても良い。全部を変えると大変。
すでに存在しているビジネスの一部を変更するアイデアを付けてゆく。

「何を」の改革

規制緩和で窮地に陥った創業60年の米屋は、「何を」の部分を改革した。
→福祉器具も売ることにした。「誰に」「どう」という部分は変えていない。スーパーに売っていなくて重い物である。一部改良で伸びる。

「誰に」の改革

護岸用に開発した石材調セラミックスがコスト高で販売不振に陥った壁材メーカーは、「誰に」の部分を改革した。
→お寺に売るようにした。本堂の建て直しに使う。自治体には高くても、お寺にとっては御影石など高価な石を使わずにすんで安価になる。

「どう」の改革

業界の低価格化競争が激化し、利益を圧迫された印刷会社は、「どう」の部分を改革した
→顧客に中小工務店がいたので、住宅フェアをその印刷会社が主催するようにした。住宅フェアは、小さな工務店は喜ぶし、印刷物も必要ということで印刷会社にとってもメリット。

自社の「何?誰?どう?」を検証しよう

  • 現在
  • 何を?
  • 誰に?
  • どう?
  • 提供する事業を行っている
  • 今後
  • 何を?
  • 誰に?
  • どう?
  • 提供する事業を目指す

[memo end]

感想

様々な業種の工夫や改革の事例の話が参考になる。
自社の「何?誰?どう?」を検証しよう、という分類と明確化の方法は、昨日の講演のバランス・スコアカードの方法よりは容易にできそうだし、すぐに取りかかれそうだ。よさげ。

「見える化」経営へのアプローチ 〜中小企業こそバランス・スコアカードを導入しよう〜

ふくい元気企業フェア2005 講演(2005-10-19)
吉川武男氏(横浜国立大学大学院 教授)

自転車で往復24km・1時間27分(サイクルコンピュータ計測)かけて行ってきた。フェアで西川県知事に遭遇。大勢の関係者に取り囲まれて視察していた。
以下、吉川氏の発言のメモ・概要。発言そのままでは無い。

バランスコアカードとは

アメリカの企業は、財務の視点に偏っていた(いる)。
それを、バランススコアカードによって、

  • 財務の視点
  • 顧客の視点
  • 業務プロセスの視点
  • 人材と変革の視点

と、4つ(あるいは、環境の視点を加えて5つ)の視点でバランスよく全体を見通しかつ企業変革を行う。

指標は少なくする

業績評価指標は、ある会社は1200もあった。こんなには使わない。
ネクタイをたくさん持っていても使わないものもある。みなさんの洋服ダンスのように、いらないものに金をかけちゃダメ。

お客さんは誰?(アメリカの病院の事例)

  • 患者
  • この病院は良かったよ、と紹介してくれる人
  • 病院を紹介してくれる町医者
  • 実際にお金を払う人

(顧客の分類・明確化ということか?)

[memo end]

講演ぶりについて

さすがにしゃべり慣れた感じで、時折ジョークも交えつつ論を進めていった。バランススコアカードの実際の運用における技術的な解説は少なく概要に留まっていた。財務の視点のみならず、他の視点をバランスよく見通すことは、極端ではなく中道を心がけている(つもりの)私には実に納得のゆく話であった。

プレゼンテーションソフトを使いこなしきっていた。

最後の最後に、タイガース優勝ありがとう云々の表示が出て終了。

プレゼンテーションの文字や画像が多すぎて今回メモしきれなかったが、講演の内容の一部は、
マイクロソフト:バランス スコアカードが「戦略の実行」を確実化するメカニズムとは

にある。

「無印良品が目指す、世界ブランドとは」

「福井デザインフェア2005」デザインセミナー(2005-10-9)
金井政明氏(株式会社良品計画・代表取締役専務)

定員100名のところ、席は6〜7割程埋まっていた。

以下、金井氏の発言のメモ・概要。発言そのままでは無い。

はじまり

無印良品のデビューは1980年12月。

現況

旗艦店が有楽町店。800坪で、年商50億円

<

p>日本では、シンプルと言われるけれど、

ヨーロッパでの評価は、
modern sophisticate innovative

スケルトン&インフィル
スプーンから住宅までモジュールを合わせる。
可変性 フレキシビリティ

cafe Meal

6店舗 8億円

花良品

四季を生活に取り込む
15店舗 10億円

めがね

最終デザインの工程をお客様にゆだねた。
フレームのフロントとテンプルとの組み合わせ。それを止めるネジは1つにしぼった。
数万通りの組み合わせ。

キャンプ場

3カ所

無印良品の出発点

堤清二の考えでは、
人間の論理≧資本の論理
資本の論理では、方向性が二つ。
・個別対応で個に対応。少量になり物が高くなる。
・安くすればどんどん売れる。

どちらも行いたくなく、
・物の本質以外を省く
・物の本質だけを大事にする
これが無印良品の出発

無印良品というネーミング

1.消費社会への批評

2.無名性 → デザイナーの名前は一切出していない。

3.合理性 クオリティは高くて値段は安く

4.横文字では無くて、漢字4文字 日本の美意識

納得・共感のおまけ付きで安い

83年

市場みたいな店を青山に出して知名度がアップした

80年〜

無駄を省く → 使い方自由・自在(シンプルな布地を大量に購入するお客様がいて聞いたら、生徒の刺繍の練習用にとのこと) → 本体とパーツ

88年〜

機能追求と信頼の裏付け → 素材の転用(パラシュートの布地を使った製品とか。失敗例としては、バスケットボールの素材でバッグを作ったが重くて売れなかった) → 伝統とモダン → 東洋と西洋

95年

組み合わせ・整合性(モヂュール) → システム化、ユニット化

田中一光のデザイン

ヨーロッパでは無く茶室の先にデザインがある。

2002年 百年の愚行という写真集

日本の精神文化と美意識

世界合理価値

→無印の新しいビジョン

「これがいい」ではなく「これでいい」
物足りなさや不満を払拭できる「これでいい」

1つは、地球規模の…

1つは、「素」を旨とする日本古来の美意識

無印良品の発想を世界に開く

ミラノサローネで2003年4月、コンベンションに参加
1年後にお店を出した時、ミラノは行列ができるなんてことはないのに、行列が出来た。

World MUJI  Found MUJI

世界の無印良品

生活の基本と普遍を目指す

質問に答えて

  • ヨーロッパで成功させた勢いでアメリカに出て行く
  • 店頭でお客様にデザイナーの名前を言う必要は無いと考えている。
  • デザイナーとの付き合いは増えているけれども…店頭はアノニマスである。

[memo end]

わたしの感想

83年に出した青山の店舗写真は市場みたいと言うだけあって、確かに乱雑性があった。現在の店舗とはまったく逆の方向性だね。

25年間でここまでの規模に育って来たのは順調だし確実だし、急成長して途中でポッキリ折れることの無い安心感がある。

最後に誰も質問しないのなら質問しようと思っていたこと。

私も無印良品は大好きで、ホントこんな商品が展開されている事自体に感謝だな、と思う。けれど、無印良品の店舗では、例えばセロテープの台座を無印のものを使うのではなくて、他の市販品のものを使ったりしていて、それは一体どういうことなのよ?(後でお店に行ったら、電卓も他社のもの)。

店舗自体の上質なシンプルさは、ユニクロの方が上回ってるかも。

無印良品のデザイン哲学と前回の中島英樹氏のデザイン哲学とは極端にコントラストをなしているね。

6,7年前にイギリスで買った無印の財布を私は使ってますよ。お気に入りです。

金井氏の話し振りは落ち着いていてゆっくり。私も見習おう。

常にデザインのことを考えていてそれを製品化にまで結びつけられるデザイナー(本当に一部の人達だけど)はうらやましいと思った。

京都一日滞在

京都一日滞在:切符
京都一日滞在:カフェ
京都一日滞在:芸術センター
京都一日滞在

10月8日、一年に一回の集まりで京都。予備校時代の友人達と会える楽しみな日。
普通列車でゴトゴトと。京都まで3時間ぐらいだね。

着いたら雨が降ってて出歩くのは難儀なので伊勢丹のカフェでまったり。それから四条に行って、寺町通りをぶらぶら。集まりは2時から。お店は齊 阿うん。今回は4人。その後、小学校跡の芸術センターを覗いてからアイリッシュパブでだらだら。途中私は抜けて、京都駅から福井までまた列車で3時間。いつものように車内では英字紙(読み応えがあっていいのですよ)で暇つぶし。