映画:黒澤明『隠し砦の三悪人』

太平と又七、欲深く間抜けで不誠実ですぐに裏切る二人の百姓。人としていいところはまったく無いが、最後の最後にいたってようやく彼らは譲り合いの精神を見せる。そんな二人がスターウォーズのC-3POとR2-D2のモデルとは知らなかった。

三船敏郎は変わらず骨太で格好良く、雪姫役の上原美佐はきりりと男勝り。役者の存在感を感じる映画だった。

映画『M:i:III』

ミッション:インポッシブルも3作目。スパイものとして楽しめるのは、ローマのシーン。制約された時間の中で準備されたことを、刻一刻次々に実行してゆく手際の良さが面白かった。後は、ハリウッドらしい、あまり痛い感じのしないアクションの連続で、ストーリーもばればれの予定調和。

M:i:III

バレエコンサート

バレエの発表会を観て来た。(前に行った時の記事

二日間で、4回のプログラムに分けて公演している。今回、二つ目の上演を観て来たのだが、夜6時30分から始まって終わったのが9時。休憩を10分はさんだ2時間半。長かったね。おそらくこんなのが4回もあるのだから、驚いてしまう。席数1162の文化会館は7割程席が埋まっているし、バレリーナも多ければそれを観に来る家族も多い。小さな小屋でこじんまりと演じられる芝居を観るのに慣れていると、こうした大勢の人が会している状況は新鮮な感覚だ。

バレエは「歌詞・台詞を伴わない舞台舞踊。及びその作品を構成する個々のダンス」(バレエ – Wikipedia)、とのことで、意外と広い定義だなと改めて確認。歌と踊りのミュージカルや通常の演劇と似ているけれど、バレエは踊りだけで表現するという点が違うということになるんだろうね。

観ながら思うことは、こうしたバレエの表現が、OSKのようなミュージカルに影響を与えたり、その逆があったりすると面白いものが生まれるだろうな、ということだ。異文化の出会いが新たなものの創出につながるわけで、バレエ独特の表現が演劇やミュージカルにおいて再創造されたりすると楽しいだろうな。OSKの日本舞踊のミュージカルは相当楽しいみたいに。(前に私が書いた記事を読み直すと「時代劇+ミュージカル」とか書いているな。いつも同じことを考えているんだな、と苦笑。)

今回は、バレエ団の発表会なのでちびっこ達からゲストのプロ(?)まで幅広く観る事ができた。機会があったら、プロの公演を観てみよう。

映画:黒澤明『用心棒』

傑作という一般の評があれば、あれこれ考えずに観てみるのが吉。批評を読んでいる時間がもったいない、と思ったりする(このBlogもそうだけどね)。

ユーモアとスリリングさが絶妙に良いバランス。
モノクロで音質もいいとは言えないけれど、そんなことが気にならなくなる。さすがに傑作。110分があっという間だった。

映画『プロデューサーズ』

この馬鹿馬鹿しいまでの笑いは、ホントにエンターテイメントだよ。予備知識ゼロで観たのでここまで黒いとはまったく予想していなかった。

Mr.ビーンのコメディや、裸の銃(ガン)を持つ男などのユーモアに似た感覚がこのミュージカル映画にはあるね。ドタバタの芝居に、疲れる笑いがあるんだよ。

華やかでゴージャスで美しいミュージカルを見慣れていたから、こうした濃い役者が踊りまくるミュージカルには意表をつかれたよ。もちろん歌と踊りは申し分なく素晴らしい。

NewOSKや、宝塚歌劇を観る私は、少女歌劇でこうしたエンターテイメント映画になったらどうだろうな、と思ったよ。映画にしか出来ない演出によって少女歌劇の魅力を高めることができるはずだ。そんな日本映画が出てきてほしいね。

プロデューサーズ公式

たけふ菊人形:NewOSK日本歌劇団:千秋楽

千秋楽だしなにかあるかなぁ、と思いつつ今回2回目の観劇。最後の回が始まる45分ほど前に行ったら、ずらっと人が並んでいました。2階席にも人が入っている盛況さ。

座っていると、ファンクラブよりペンライトが配られ、これこれ!最後だしこういったものもあるよねぇ、と感心しつつ開演を待っていました。すると、突然舞台に役者じゃない人が立っている、しかもスポットライトをあびている。一体なんなんだとびっくりしているとファンクラブの人で、ペンライトの練習やクラッカーのタイミングなどの話でした。市民劇団としてのNewOSKらしい有り様ですね。

福井にいながら「やんしき踊り」を知ったのは去年のOSKのたけふ公演を観てからでした。この舞台でのやんしきの曲は好きですねぇ。

最後アンコールの桜の歌や、舞台挨拶などの締めくくりなど、最後の回を観に来て良かった。

また来年。

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