街の喫茶店

二日に1回は前を通る街の喫茶店に、いつものカフェに行く代わりに足を踏み入れた。

実に街の喫茶店らしい喫茶店だった。団塊世代以上の男性達がカウンターに座り、和気あいあいママと一緒に話している。ビールを飲みながら、というのが喫茶店とバーとの区分を曖昧にしてはいる。花札のテーブルゲームが奥に置かれ、コミックや雑誌も充実している。けれども、珈琲やケーキは今のカフェの水準には遠く及ばない程度。近所の子供らか親類の子供らか、店に入ってきて馴染んでいる。

しかし、ここには前を通る大勢の中学生や高校生が珈琲を飲みに入ることはないだろう。こうした世代がきっちり分かれてしまっているところにいると、このような喫茶店に例えば女子高生で席が埋まっているというあり得ないシュールな光景を見てみたくなる。