バレエスクールの発表会に行ってきた。バレエをライブで見るのは初めての経験だった。スクールで学ぶ子供たちの発表会というのは、実に考える点が多かった。
文化会館の席を8割がた埋め尽くす子供たちの親・祖父母の姿を見て、バレエが日本の中産階級の中で一般的なものになっていることを知り、驚きを感じた。
これは何故なのだろうか?家に戻りバレエの歴史を調べ始める。
バレエは、王侯貴族の娯楽から発生している。イタリアで生まれ、フランス・ロシアで発展する。すぐに手に入る情報はそこまでのこと。私の興味の中心である、バレエが中産階級に広まり行く歴史は結局調べ切れなかった。
しかし、ネットに流れる情報を集めてゆくと、バレエはダイエットとともに語られることを知った。こうして、ダイエットを目的としてバレエを始める人がいることを知り、ここまでバレエが広まっている理由になるほどと深く得心したのである。
さまざまなショーがあったが、特に、江戸時代を背景に、衣装もそれに合わせた子供たちのバレエのショーには、大変感銘を受けた。
時代劇にバレエ。コンテンポラリーバレエと言うのかどうか判らないが、普通は想像されない組み合わせはアートの基本である。これを見ながら、時代劇+ミュージカル、という組み合わせを思うことしきりだった。ちょんまげを結った町人や侍が、突然、歌いだし踊りだす。そんな映画を是非見てみたいぞ。どこかのディレクターが作ってくれないかなぁ。かつて見たことのある「ジャズ大名」は、どのような内容だったか、気になりつつ・・・
子供たちは圧倒的に女の子だった。子供のバレリーナが女の子か男の子かは、衣装からしか判断していないが、おそらく男の子は圧倒的に少数なのは間違いない。けれども、この中から映画リトルダンサーのように、踊ること自体が楽しいという男の子が、将来大きくなってもダンスを続けてゆくという想像に酔いしれた。
mikhiro 2002-12-08